今年は早々と桜が満開になったと思いきや、4月の暦をだいぶめくってから花冷えの日が続いています。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
4月17日2021年度定期総会があり、新年度がスタートしました。宮城県にまん延防止重点措置が発令されているため、一堂に会して総会をすることはできず、オンラインによる新しい形の総会となりました。オンラインで参加した方は30余名、採決はZoomの投票機能を用いて行い、すべての議案が承認されました。
昨年初めて緊急事態宣言が発令されてから1年過ぎました。しばらくすれば落ち着くだろうという期待は裏切られ、ついに3度目の緊急事態宣言が発令される事態となりました。このような状況で、宮通研の活動スタイルは大きく変化しました。対面で会議を開くことが難しいため、会場集合とオンラインを併用して運営委員会や部局長会議を開催してきました。残念ながら宮通研学習会は1度も開催することができませんでした。そこで、会員の皆さまへの学習支援として、宮通研ホームぺージにオンラインコンテンツを掲載するなど工夫しました。直接顔を合わせることが難しい状況のなか、オンラインを活用できるようになったのは不幸中の幸いと言えるでしょうか。オンライン行事に少しずつ取り組み、特別手話講座や今回の定期総会では、多くの皆さんに参加していただくことができました。
コロナ禍で首相や知事が頻繁に会見を行うようになり、全国的に会見に手話通訳が付くようになりました。テレビ画面に手話通訳者が登場し、一般の市民にも手話通訳者の存在を知っていただく機会になりました。宮城県知事や仙台市長の会見はホームページで手話通訳付きの会見を観ることができます。
4月1日から「障害を理由とする差別を解消し障害のある人もない人も共生する社会づくり条例」及び「手話言語条例」が施行となりました。宮城県と当事者団体、関係団体が長時間検討を重ねて作り上げたものです。これによって、障害のある人もない人も平等に暮らすことのできる宮城県に近づくでしょうか。またろう者が手話を使用して暮らしやすい地域社会に、手話を使用する人も他の言語を使用する人もお互いの言語と文化を尊重してコミュニケーションバリアのない宮城県になるでしょうか。いいえ、条例が制定されただけでは、社会は変わりません。条例に掲げられた目的を実現しようとする人々の存在と行為が必要です。
宮通研は今年度、条例の具現化のための理念と行為を学び、取り組みます。まず、各条例とガイドラインをご覧ください。みんなで学び合っていきましょう。
(条例等はこちらから https://www.pref.miyagi.jp/site/syoufuku-top/sabetu.html)
会長 宮澤典子